きっかけ 2014年12月日本テレビの番組制作会社より打診が有り、東京駅でスタッフとお会いしました 「EXILEのテツヤさんが耳の不自由なダンサーにダンスを教えています。 抱っこスピーカーを利用して、耳の不自由なダンサーにもっと音が伝わるスピーカーを作ってもらえませんか?」 というのです。 日本テレビ開局60年特別プロジェクト PEOPLE MAGNET TV(PMTV) PMTV番組ホームページ http://pmtv.jp 待ってましたと、ちょうどいいきっかけができたと思いました。 以前、大阪のデフ(ろう者)ダンスパフォーマンスの会で抱っこスピーカーを観客用として利用しました 耳の不自由なダンサーにも気に入られ、両手を離してもリズムが掴めるスピーカーが出来ないか? と、聞かれた時がありました 抱っこスピーカーのままでは、手で持つと手がふさがってしまい、ダンスが制限されてしまうのです。 抱っこスピーカーは円筒形です。それをバックパックに入れても、厚みがあるので見た目や感触が気になります その数年前の時にはなかったのですが、現在スピーカーの取り付け位置を広い面にした長方形の枕型スピーカーを制作しており、それを小型にして、リュック サックに入れるといいと思いつきました 早速盛岡に帰って子供のリュックサックに入れてみました ちょうど大きさがぴったりでした そこで、新しくリュックサックを購入し、スピーカーを入れてみます 子供の持っていたものよりも、スリムでスポーティーなイメージのリュックサックで容量もぴったりでした そのままではスピーカーの音をリュックサックの生地が塞いでしまうので、音がよく聞こえるようにパンチングで穴を開け、東京に試作品を送りました それをダンサーに利用してもらったら、大好評で番組採用が決まりました その後、全国放送されました 耳の不自由なダンサーの驚きと笑顔が印象的な番組となりました PEOPLE MAGNET TV vol.4 番組HPで紹介されております ページ真ん中の「ダンスで世界を変えるアイデア」のところをご覧ください 画期的ダンススピーカーとして リュックスピーカーで体に音楽の振動がやってくると、普段体を動かすことが苦手な人も、ついつい手足が動いてしまうのです クラブで大音量で踊っている人は、何故大音量で聞くのかというと、音で体を震わせることが気持ちよいのだと思います その大音量のために難聴になってしまった人も多いと聞きます リュックスピーカーなら、会話に全然支障のないレベルの音量で、クラブで感じる以上の振動を感じられるのです だから難聴になる心配や、近所迷惑をあまり考えずにすみます 新次元の体験、声が揃うと振動が消える そのスピーカーで音楽を聞いている時に驚きの大発見があったのです わたしは、大徳寺昭輝さんの「アメイジング・グレイス(日本語歌詞)」を聞いていました。この方の声は大変倍音に富んでおり、背中に大きな振動を感じて気 持よく聞いておりました。あまりに気持ちが良いので、わたしも真似て大きな声で歌ってみたのです。 すると、背中に感じていた大徳寺さんの声の振動が消えてしまったのです。 歌手とひとつになれる それとともに、歌手がわたしの体に入って同化して歌っているような感じを受けたのでした。 さらに聞いているだけより、歌ったほうが断然気持ちが良いのです。 歌うことをやめたり、声の出し方を間違うと、とたんに歌手とは離れ離れなったような感じになり、振動を感じます。 「すごい!ボイストレーナーマシンみたいだ」 「歌手とひとつになった」 「今までに経験したことのない感覚だ」 大変な驚きの瞬間です マイクを付けてみました マイクを使って自分の声の振動を自分の背中で感じてみようとしたら、不思議と振動を感じません しかし、自分の手を伸ばし、リュックサックに触れてみますと、とても大きな振動を感じ、びっくりします! リュックサックの振動と体の振動がひとつになって、同化して振動を感じないと錯覚しているようです リュックが体の一部になっているような感覚なのです! 手で振動を感じたのは、自分の声の振動が胸や背中には届いていますが、手のひらまでは届いていないからなのです 振動が一緒になると振動を感じないということを、どういうことか説明します(仮説で す) 自分がしゃべっている最中に手で喉に触れると喉が震えていることがわかります ところが手を離すと自分の体が震えているということを自覚することはできません 同様にリュックサックの振動が、体の振動とおなじになった時、リュックが振動しているということを自覚することができなくなってくるのです そして新たな実験をしてみました ある人にリュックを背負ってもらい、マイクでわたしが「あー」と声をだすと、その人はわたしの声の振動を背中で感じます 余談ですが、わたしの声の振動は気持ちが良いそうです(笑) その次に、その人が、私と同じトーンで「あー」と声を出しますと、背中で感じていた振動が消え、その人の表情が変わり「消えた!」と感動されるのです もちろん、合っていないと振動があるという感覚が残り続けるのですが、数秒の後に合ってくる方がほとんどです それに、耳で聞くだけで音を合わせるよりも振動のおかげで、ずっと早く合わせられるのです 音痴な人もすぐに同じ声を出すことができます 音楽をしている人に試してもらったら、歌や演奏を周りの音と同じにするとき、「ぴったり揃うと周りの音が消えてしまうような感じ、そしてその瞬間がとても 気持ちがいい感じがある。それと同じ」なのだそうです それが、かなり振動しているスピーカーでも同じように音が揃うと感じられなくことにびっくりされます。 カラオケの練習や本番にも 歌手美空ひばりの歌を聞きながら声合わせるように出すと、背筋を伸ばして、胸を張って姿勢まで同じように歌わないと背中の振動が消えません。ぴったり合う と、ほんと一瞬で背中で感じていた声の振動が消えます。 さすがにひばりさんのような歌唱力のある人を真似すると、すぐに息が切れてしまいます(笑) ボイストレーニング用として大変役立つことがわかりました そしてこのやり方はとても気持ちが良いのです。 リズムを取ることが苦手な人も、背中を叩かれれいるようになるので、大変リズムが合います しかも細胞レベルでリズムが記憶されるかのように、リュックスピーカーを降ろしたあとでもリズムが残ります 音量も小さなパーティーで使用するには充分な音量なので本番でも利用できます スマートフォンならば、「カラオケJOYSOUND」というアプリを利用すれば、本格的なカラオケができます(一部の曲では歌手の声も
入るガイドボーカルモードがついていますので、声の振動を感じて歌うときに非常に便利です)
「カシレボ!JOYSOUND」というアプリならば、手持ちの音源やYoutubeの歌の映像に歌詞を付けるこ とができるので大変便利です 新しい手話サークルや勉強会の形に 手話が得意で、耳の不自由な人にリュックを背負ってもらい、カラオケやビデオ、YouTubeなどで、リズムや旋律、声の振動を感じながら、歌詞を手話で 示してくれていると、背負っている人が今までよりも楽しんで音楽を感じるだけでなく、周りにいる方が楽しみながら手話を覚えられます それは画期的な手話サークルになるのです ろう者の口話法トレーニングに 聴覚の不自由なろう者の方にも、マイクを使った「あー」の実験をいただきました。 耳が不自由な方も、背中で声の振動がよく感じられます(背中だけでなく、胸にリュックを当てても効果的です) 少し時間がかかりましたが(それでも1分とかかりません)、わたしの声と同じように声が出た瞬間、振動を感じなかったと驚かれました。 その方は普段声を出してない方でしたので、わたしの長い「あー」に合わせようとしますと、大変喉が疲れるとおっしゃられました。 口話法の練習にも使用できるということも分かったのでした 練習のとき発音が間違っているか、合っているか、自分自身で分かるのです 例えば、教室で先生がしゃべっている言葉をリュックスピーカーで再生して、生徒が声の振動を感じなくなるように発音するといった具合です 録音されたものを利用すると一人で練習を行えます 画期的な口話法習得方法であると言えます 英会話の発音練習に 英会話などで、日本人が本来持っていない発音方法を身につけるのは容易ではありません リュックスピーカーを使うことにより(できればリュックを背中ではなく前に付けたほうが高い音も聞こえて効果的です)効果的に発音が身につきます 英語を喋っている人の体の振動がそのままリュックスピーカーで再現されます その振動を細胞レベルで体が記憶しているかのように、同じような英語をしゃべろうとしたとき、リュックスピーカーを使った場合と、スピーカーを離れておい て耳だけで英会話を聞いている場合と比べ、断然同じような声を出せるのです ビジネスに その他、拡声器として200人程度を収容する場所で利用することが可能です 従来のプラスチックボディで出来た携帯拡声器は小さな音でもひび割れた音になり、音を大きくしたら音割れがひどくたいへん聞きづらい音声になります リュックスピーカーは生の声をそのまま大きくしたようであり、軽量で大変よく聞こえます その音質は大型の高性能スピーカーが鳴っているかのようです 柔らかいボディーのスピーカーですので、落としても壊れにくいことも大きなメリットです リュックの中身のスピーカーは1kg程度なので、 2歳になったばかりの男の子でも背負える重さです 映画やライブ、カラオケなどで聴覚障がい者と健聴者が同じ感動を味わえる 映画やライブの時、その音をリュックスピーカーで再生すると、体感振動の効果によって、普通に耳の聞こえる健聴者でも大迫力の感動を味わえます 今までは映画を映像と字幕で楽しんでいた耳の不自由な方も、同様の迫力と感動を味わえるのです 小型で薄いスピーカーなので、座席に組み込んでしまうこともできます 外装を好みのものに取り替えられる リュックスピーカーはスピーカー部分とリュックサック部分を分離できます デザインの異なるものや、肌触りの違うものに取り替えるのも簡単です もちろん市販のリュックを改造して好みのリュックスピーカーに作り変えることもできます モニタースピーカーに ライブで演奏者のモニタースピーカーとしても利用できます 大変精度の高い音で、音だけで聞いてもモニタリングができます スピーカーを背負っている人は振動でリズムを感じられるので、ドラマーなど大音量にさらされている状況でもモニタリングできます 従来のリュックサック型スピーカーとの比較 エンサウンド以外でもリュックサックのスピーカーやカバン型スピーカーはあります ラジカセやポータブルスピーカーを鞄に縫い付けたことに近い構造のため、音質は期待できません 振動は小さく、楽器や旋律が分かるようなリアルさはありません プロトタイプのリュックスピーカー ランニング用を使用することで、ダンスのような激しい動きにも揺れず、スリムで目立ちません リュックの中身の重さは1kg程度ですので大変軽量です 特に鳴らしているときは気持ちが良いので重さを感じません
|